ちぢみほうれんそうの種

DSCN1155

DSCN1157

ちぢみほうれんそうの種袋。農協で勧められた品種。

袋の裏面を見ると、フランス産とある。

日本で育種、開発された品種でも種子の生産じたいは外国というのはめずらしくない。だが、日本の種苗メーカーのいかにも日本風な商品名のもののなかに、外国で育種開発されたものをそのまま輸入販売しているだけというケースもあるという。かつて一世を風靡した某とうもろこし(ウルトラスーパースイートの嚆矢?)などは有名だが、たいていの場合、そんなことは公開されていないし、訊いても教えてくれない。

だからこのほうれんそうも育種が日本なのかあるいは外国なのかはわからない。

それとはまったく分けて考えるべきことだが、いわゆる「ちぢみほうれんそう」は事実上、品種特性がヨーロッパのほうれんそうにかぎりなく近い。「ちぢみ」用にかぎらず、いま日本で営利栽培にもちいられていほうれんそう品種はそのほとんどが、多かれ少なかれ西洋種の特徴を引き継いでいるわけだが、「ちぢみ」はそれをかなりの部分、前面に押し出した仕立てだ。ヨーロッパ品種をもちいてヨーロッパの栽培様式でつくったものと(仕上りのサイズと「ちぢみ」が過度に糖度にこだわってつくられる点をのぞけば)大差ない。だから「ちぢみ」はフランス料理、イタリア料理との親和性がきわめて高い。

逆に言えば、わざわざ Merlo Nero のごときヨーロッパ品種を輸入して日本で栽培する必要はないかも知れぬ。Merlo Nero は手持ちの種子がまだすこしあるから、この「ちぢみ」用品種と対照試験してみると面白そうだ。とはいえ、この秋蒔きはふつうに「ちぢみ」として栽培、農協出荷する予定。