ほうれんそうの葉

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特注品。

葉のみを300gずつ袋詰めして1ケース仕立てる。農協をとおして市場に出荷している株どりのほうれんそうは1袋が名目200gだが、軸も込みだから、葉だけを使うのであれば圧倒的にこちらのほうが厨房での作業性も、歩留りもいいはず。葉の重量で考えたら、一般のほうれんそう3袋以上に相当すると思う。しかも今回は、包みものにするということだったので、芯にちかい若い葉(小さくて薄い)は入れていない。

こんな出荷形態は産直ならではかも知れぬ。きっと日持ちしないから流通業者に嫌われるだろう。

西洋料理のトラディショナルな文脈では、ほうれんそうは葉のみを使う。古い料理書や農業書を読んでいると、ヨーロッパ人はそもそもほうれんそうの軸を可食部と捉えていないふしがあるように思われる。いっぽう日本では軸ももちろん可食部だ。

いわゆる日本ほうれんそう(純粋な日本ほうれんそうをマーケットで見かけることはあまりないだろうが)は立性で軸が細い。通常は比較的小株に仕立てる。典型的な西洋ほうれんそう、というかヨーロッパ品種は開帳性で、大株に仕立てるものだ。軸がとても太くなる。僕の愛読している Productions legumières という本によると、出荷の際には軸の長さを10cm以下にするようもとめられるため、そういう品種が評価されているという。必要最小限ということで、無駄に長い軸はいろんな意味でロスにしかならぬのだろう。

もっとも、軸の短かい品種をつかうのはあくまでも収穫が手作業の場合だけで、大規模な、業務・加工用の栽培だと立性の品種にするようだ。