Potage Crécy
とてもシンプルな、にんじんそのものの美味しさを味わうポタージュ。フランスの伝統品種系統ナンテーズのにんじんを使います。エスコフィエ『料理の手引き』のものを作りやすい分量に変え、バターと砂糖、ブイヨンを省いています。日本の一般的な品種のにんじんを使う場合は改変する必要があるかも。
材料
- キャロットナンテーズ……300g
- 玉ねぎ(泉州)……50g
- タイム……1枝
- ひまわり油……大さじ1
- 水……500mL
- 米……50g
- 塩……1つまみ
- こしょう……適量
- パセリのみじん切り(なくてもいい)……適量
作り方
- キャロットナンテーズは皮をむいてごく薄切りにする(スライサーを使うといい)
- 玉ねぎはみじん切りにする
- 鍋にひまわり油、キャロットナンテーズ、玉ねぎ、タイムの葉のみ、塩を入れて弱火で炒める
- 玉ねぎが透きとおってきたら米を加え、水500mLを注いで強火で沸騰させる
- キャロットナンテーズが完全に柔らかく火が通るまで弱火で加熱する(約30分)
- フードプロセッサー(またはバーミックス)でなめらかになるまで粉砕する(必要ならさらにざるや網で漉す。エスコフィエでは布漉し)
- 鍋に移し、濃いようなら水(またはブイヨン)を注いで調整、再沸騰させる
- 塩・こしょうで味を調える
- 好みでパセリのみじん切りを散らす
クレシーはノルマンディ地方カレーの近く、14世紀フランスとイギリスの百年戦争で有名な戦いのあった場所。イギリスの兵士たちが戦勝記念の宴でクレシー産のにんじんのポタージュを食したのがこの料理名の由来とされている。
オレンジ色にんじんが一般的になったのは16世紀以降で、それ以前は赤、黄色、オレンジ、紫などだった。
米ではなくバゲットなどパンの白い部分を70gくらい加えてとろみづけにしてもいいでしょう。