サヴォイキャベツ Piacenza 生育中 ©︎2023 Manabu GOTO
サヴォイキャベツ Piacenza 生育中 ©︎2023 Manabu GOTO

2023年に栽培しているサヴォイキャベツの品種はヨーロピアンサボイ(朝日工業)というのだけど、この品種はメーカー廃番になって久しい。次の「使い物になる」品種を探さなくてはいけない。そんなわけでググってみたら入手しやすいのは早生品種ばかり。

日本の蔬菜園芸、野菜栽培業界の悪いところ。すぐ早生品種を使いたがる。そりゃ、早く出来上がるからコスト面で有利なのは確か。でも味とクオリティがねぇ……日本の種苗会社が開発した品種は変に手を加えられちゃってて、はっきりいって見た目だけ。ヨーロピアンサボイを気に入って使ってたのも、以前にメーカーの担当さんにしつこく尋ねたらイタリアの会社のものを「そのまま」つまり名前だけ変えて売ってるというから。

ヨーロッパの種苗メーカーから小袋種子を輸入して販売しているところもあるけど、そこの扱い種子は管理が悪いのか発芽しない確率が非常に高い。経験的に「発芽すればラッキー」くらいの感じ。だから種子寿命の短い品目は避けたほうが無難。サヴォイキャベツ の場合、晩生のF1品種がいいんだけどいままでのところラインナップは固定種がメイン。

となるとヨーロッパの種苗店から直接買えばいいんだけど、日本政府による植物検疫法の運用がとても厳しいから生産者個人での輸入は絶望的。なにしろ検疫を通すために必要な書類だけで50〜100ユーロはかかる。種苗店に書類を作ってもらうんだけど、小ロットだとかなり嫌がられる。断られたこともある。

というわけで現状ほぼ手詰まり。いずれは「まともな」サヴォイキャベツを日本国内で作れなくなるだろう。

いまの日本ではフランス・イタリアで一般的なヨーロッパ品種の野菜なんてほぼ見向きもされないのが現実。なにしろフランスの超大物シェフが広告塔なんだか采配をふるってるんだか知らないけどそのシェフを全面に出したイベントで「和食材」がもてはやされるというかイベントの参加条件にされちゃってるくらい。

政府機関をはじめ皆さんSDGs大好きみたいだけど、少なくともヨーロッパ品種の野菜を日本で栽培して高品質なものを提供するってのはその対象外なんだろう。僕の領域に関してだけだがちっともサスティナブルじゃない。

ま、サヴォイキャベツに関しては冬はヨーロッパ、夏はオーストラリアから大量生産品が空輸されてる。大規模農業は環境負荷がとんでもないし、空輸なんてフードマイレージがすごいことになってるんだけどね。あるいは、副業的に「おしゃれ野菜」を作ってる野菜生産者が直売所などにアホみたいに安価に出してるから、「高品質」にこだわらず見ためだけ整ってればいいってことなんだろう。

こういう状況を変えるのはやっぱり「数の力」。とりあえずはいま販売しているサヴォイキャベツだけでも売れてくれるといいんだけど……

画像はPiacenzaという晩生、固定種。発芽率は悪いし生育も不揃い、形質もなんかバラバラ。完成までまだまだだけど、ここまでの印象は最悪。(20230813)

©︎2023 Manabu GOTO

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