まったくの初心者がフランス語で書かれたレシピをすらすら読めるようになる連載(6)仕上げ

「ほうれんそうとスモークサーモンのキッシュ」の仕上げである。

重要なポイントは、文の構造

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を把握すること。ばらばらの単語ではいけない。語のまとまりをとらえること。

じっさいにレシピや文章を読むとき、一文字ずつ順に解読するわけではない。1単語ずつ順に目に入ってくるわけでもない。ある程度の大きな語のまとまりで瞬間的にとらえているものだ。読解力があるひとはたいてい、1文どころか1行まるまる、場合によっては2〜3行を瞬時に認識する。そして次の瞬間に、語あるいは語のまとまりの単位で順に意識のなかに入ってくるというプロセスで読む。多くの場合、このプロセスを無意識におこなっている。

どんなにたくさん単語を覚えても、これができないと、「すらすら」読めるようにはならないのだ。

もちろん、そんなこといきなりできるようになるわけがない。ましてや外国語だ。だから訓練するわけだ。

どのくらい練習すればいいかというと、個人差があって一概にはいえぬ。が、現代のごく一般的なレシピなら50も読む練習をすればほとんどのひとはそれなりにできるようになると思う。もちろん、ひとによってはすぐにできるようになるかも知れない。

さて、レシピの作業手順のパートを、文の構造がわかりやすいように、動作を赤い丸で、「何を」を緑の丸で、「どのように」はグレーの下線で印をつけておいた。ぱっとレシピの文を見たときにこんなイメージが頭に入ってくるようになるのが最終目標というわけだ。もちろん、はじめは無理だろうから、ひとつひとつ考えながら、自分で印をつけるようにすると効果的だ。いちいち色分けする必要はないが、丸や四角、下線をうまく使って、どの印がどの文の要素なのかわかりやすいよう工夫するといい。

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この連載での目的は「すらすら読めるようになる」ことであって、プロレベルの訳がつくれるようになることではないから、上の図に書き込んだ日本語だけで充分だろう。正確に理解できればいいのだ。

練習

この連載を(1)からすべて読みなおしてから、リンク先の「キッシュ・ロレーヌ」のレシピを読んでみよう。はじめは辞書をひかずに2〜3回、どんな内容か推測しながら読んでみて、その後、辞書で知らない語、表現を調べるといい。かならず文の構造を明確にとらえるよう努めること。

ところで、キッシュ・ロレーヌはハムを入れないもののほうがふつうのように思うのだが、そのあたりは追求しないでおこう。