p.XVIII(2-9)

タイユヴァンの手稿本から、当時使われていた香辛料のリストを引用しておく。

この料理書で必要な香辛料は…

生姜、シナモン、クローヴ、グレーヌ・ド・パラディ【原注2】ポワーヴル・ロン1、ラヴェンダー、こしょう、シナモンの花、サフラン、ナツメグ、ローリエの葉、ガランガル2、マスティック3、ロール4、クミン、砂糖、アーモンド、にんにく、玉ねぎ、シブゥル、エシャロット。

緑に色づけするには…

パセリ、ブノワート5、オゼイユ、ぶどうの葉や芽、グロゼイユ6の葉、冬は麦の若葉7

使用する液体は…

白ワイン、ヴェルジュ8、ヴィネガー、水、肉のブイヨン、牛乳、アーモンドミルク。

まるで、ウィニダリウス9がアピキウスの抜粋に付録させたリストを目の前にしているようではないか【原注3】?

【原注2】グランド・カルダモムの種子10

【原注3】ベルトラン・ゲガン訳『アピキウスの料理書』「序文」p.LXII 参照。


  1. ヒハツ。コショウ科、14世紀ごろまではヨーロッパでよく使われた。 

  2. インド原産のショウガ科植物の根。 

  3. ウルシ科の低木。樹液からガムを作る。 

  4. 不明。 

  5. ダイコンソウ。バラ科。 

  6. スグリ。 

  7. 麦は秋に種蒔きして芽、若葉の状態で冬を越す。中世料理のソース・ヴェルトは麦の若葉を用いるのが一般的だった。 

  8. 未熟ぶどう果汁。 

  9. 西暦5世紀ごろ、アピキウスの抜粋からなる手稿本を作成。ここで言及されている香辛料のリストはアピキウスからの引用ではなく、ウィニダリウスによるものと考えられてる。 

  10. マニゲットのこと。いわゆるカルダモンとは異なるので注意。